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恋愛のカタチB
【セックスフレンド】
「大石とおチビね、付き合ってるんだよ」
数日前、エージ先輩の口から突然告げられた事実。
正直、信じられなかった。
意外すぎる組み合わせ。
「冗談っスよね…?」
「んーん、マジ」
その日俺は珍しくエージ先輩と二人で下校していた。
いつも通り越前を誘って帰るつもりだった俺。
それを咎めたエージ先輩。
「あ!俺達、邪魔者だったって訳っスか」
「そーゆーコト☆」
なるほど、と思いつつも組み合わせの意外さに驚きを隠せない。
「そうっスか…大石先輩と越前が…」
「桃ってさ、もしかしておチビの事好きだった?」
突然の質問に驚いた。
実際、俺は越前に好意を抱いていた。
けど、自分でもそれに気がついたのは最近の事で…。
まさか周りの人間にバレてるとは思いもしなかった。
「まあ…好きじゃねぇって言ったら嘘になるっスね…」
なんとなく曖昧に答えた。
「そっか…ごめんね…。二人をくっつけたのって俺なんだ…」
「いや、いいっスよ。越前が大石先輩の事好きならどっちにしろ振られてた訳だし…。それに、越前が幸せになってくれんのが…やっぱ一番っスよ…」
「うん、そうだよね。好きな人が幸せなのが一番だよね」
そう言ったエージ先輩は笑顔だった。
前から薄々気づいてはいたけど
やっぱりエージ先輩は大石先輩が好きだったんだ、と思った。
好きな人の幸せを願って自分が身を引いて、笑顔で祝福できるエージ先輩。
すげぇ。
あの時のエージ先輩の笑顔は今でも目に焼きついてる。
真っ直ぐで純粋な笑顔。
あの笑顔が消えてしまう日が来るなんて、あの時の俺は思いもしなかった。
→続き
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